今回は資格の話、消防設備士について書いてみようと思います。
消防設備士はビルメン4点セットの一角を、乙種第四危険物取扱者と争う資格です。しかし、危険物が乙種第四類だけあればいいのに対し、消防設備士は1類から7類まで全部使います。

・・・とは言っても、大体の現場は消防設備点検は外注に出してしまうので実際は資格を使って点検をする事はないのが現実ですが、稀に小さい現場の場合、自営でやるという事もあるかも知れません。
私は前の現場がそうでした。

もともと自分は消火器の区分である乙種6類は持っていたのですが、いざ点検する段になってみると点検する項目は知っていても実際にどうやって点検するかはさっぱり分かりませんでした。

株式会社モリタユージー 業務用 アルミ製畜圧式粉末ABC消火器 10型 UVM10AL

また報告書を作ってオーナーや消防署に提出しなければなりませんが、他の点検と違って消防関係は書式が消防庁によって決められている事やそれの書き方なんかもさっぱりでした。
study_night_boy


資格を持っているからといってヘラヘラしているとこうまで実務においてまったくの役立たずになってしまうのかと愕然としてしまいました。

また、消防設備士の資格を持っていなくても消防設備点検資格者の講習を受けて修了考査に合格すれば点検の資格を得る事は出来ますが、正直あまり取りたいとは思いません。
何故か?
他の点検と違って消防設備は種類が多いです。
はっきりとは覚えていませんが
消火栓
スプリンクラー
避難設備
自動火災報知設備
消火器
漏電警報器
特殊消防設備
等々。種類が多い上に自動火災報知設備など感知器一つ一つまで診て報告書を書かなければなりません。一つにつきまぁ1列で事は足りますがなにせ数が数です。何十枚にもなって作るのにも気が遠くなります。
書類仕事
そうして精神崩壊しかかってる上司を見たので消防系の資格は取るまいと決めましたf^^;

ただ、それと勉強をしない事とは話が別で、知識はないとトラブルに対応が出来ません。
特に消火栓関係の1類に関して言えばポンプや制御系を知っておかないとエライ事になります。

消防設備士1類 超速マスター

こんな事がありました。

新しい建物に入って間がない頃、警備は何人かいるけど、設備の宿直は自分一人だけな状況で仮眠中に警備に起こされて何事かと防災センターへ行って話を聞いて自火報盤を見てみると消火ポンプが起動している。消火ポンプ室の場所は知っていたので鍵を借りて行ってみると動いてない。どういう事だと戻ってよく見るといずれ管理する事になるけどまだ未完成の隣の建物だ(゚Д゚≡゚д゚)エッ!?
ようやく現地へ行ってポンプを停めたけど、
起動した原因がわからない。
KIMG0695
森羅万象何事にも理由はあり、ポンプが起動したという事はポンプを起動させる何かがあったという事。
その理由がその時はさっぱりわからない。

あとで上の書籍を確認したところ、消火ポンプは圧力タンクで起動を掛けるもので、湿式スプリンクラーヘッドの溶解、外れによる圧力低下を検知して電気信号を送りポンプを起動させる。

これでポンプが起動した理由はわかったけど今度は
「じゃあ何故圧力が低下したのか?」
これが解らない。
先輩やメーカーさんに聞くと

冬の寒さで配管内の圧力が下がり(ボイル・シャールの法則?)、それを補う為にパイロットバルブ一次側から二次側へ圧力を補充された結果、一次側もポンプ起動圧力まで下がったという事だそうです。

こういった事を知識として持っておかないとオーナーにろくな報告が出来ず恥をかき、メーカーさんに不要な問い合わせをしてしまう事になるという訳です。

どのビルメン会社も一応は素人とは違うという触れ込みで仕事を受注しているので故障でもないこういう事態の説明は出来ないと
「お前ら何の為に常駐しているんだ
と怒られてしまいます。
事故にこそなってはいませんがこれでは立つ瀬がないですよね

こんな事もあったりするので報告書などの面倒な仕事と責任は回避しつつ必要な対応は出来るようになる為にはやはり勉強は必要な訳です。



いかがだったでしょうか?

今回は消防の資格と体験したトラブルについて書いてみました。
いずれ消防設備についても書いていこうとは思っていますので楽しみしててくださいませ。
それでは~~( ´∀`)ノ





 ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村