こないだ保護具の絶縁耐力試験をやりました。

保護具ってのは電気関係の作業をする時に被るヘルメットやゴム手袋の事なんですが、年に2回これらに10000ボルトの電圧を1分間掛けてキチンと絶縁能力が大丈夫かどうかを判定するのが絶縁耐力試験です。
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この10000ボルトの根拠は正直自分には分かりません。
電験三種の勉強をしてた時に出てきたのは電気設備や電線の
最大使用電圧×(1.15/1.1)
だったかな?であって保護具の試験ではないのでf^^;
もしかしたら法令のどこかに根拠があるのかもしれません。

そもそもどうやってそんな高圧の電圧を掛けるのか?って疑問があると思いますが。
簡単です♪
その辺のコンセントから試験器内の変圧器を介して100ボルトを10000ボルトに引き上げます。

変圧器と言っても電柱とかキュービクルにある
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こういうのではなく、
KIMG0960
こういうコンパクトなやつです。
変圧器なので重油や鉄心が入っていてこう見えてめちゃくちゃ重いです。下手すると腰がイかれそうな重さです(><)
ちなみにこれは重油の絶縁耐力試験も出来るやつです♪

重油の絶縁耐力試験


やり方ですがまずはゴムマットを敷いてその上に試験器を置いて配線します。
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ちゃんとアース線を試験器と分電盤の接地端子に接続するのを忘れずに。
次に試験する物品を入れる桶に水を入れます。
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そうしたら試験物を吊るして電気を流す金属棒を取り付け、桶にも接地線を接続。

試験物にも水を7分程入れて、電極と洗濯バサミを組み合わせた物で挟み金属棒に吊るして水に浮かべます。
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そして残留電荷を放電させる棒に接地線を接続

本当はこんな大そうなもんじゃないんですけどね、写真撮ってないので楽天のサイトから画像を引っ張ってきましたf^^;

これで準備は完了。
あとは手順をふんで電圧を掛けるだけです。

1.絶縁抵抗測定(1000Vレンジ)
2.試験器から印加用電線を金属棒に接続
3.試験器のスイッチON
4.ブレーカー投入
5.電圧印加・昇圧開始
6.5000Vに達したら宣言・高圧検電器で高圧印加状況を確認
7.以後1000V単位で宣言
8.10000Vに達したら宣言し、1分間印加を継続
9.1分後降圧・高圧検電器で高圧印加がされていない事を確認
10.放電
11.印加用電線の接続解除
12.絶縁抵抗測定(1000Vレンジ)
13.試験物を取り外し

以降、試験物を取り替えて1~13の繰り返しです。

やる事自体は単純ですが、準備や片付けなどが割りとメンドクサイのがネックですね。場所も取るし、他の現場とかだと試験器を持ってなくて持ってる現場にわざわざ持って行ってやってる所もあるようで、そういう意味ではウチは恵まれているのかも知れません。

ちなみにこの作業は別に契約してる作業ではなくて、自分達の安全の為にやってる事なので契約業務とは無関係の作業です。



では今回はこれまでにするとして、また次回をお楽しみに~( ´∀`)ノ





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