こないだyahooでこんな記事を見ました。

酷いもんですね。
設備知識や地域の工務店とのパイプが無いと無理からぬ事態とも思えますが。
mizumore_rousui

今回はこれについて設備員として思う事をつらつらと書こうと思います。

まずそもそも、漏水対処で60万を超える請求が法外過ぎる訳です。
60万円といえば、オーナーに見積書を出したり会社に承認を得るのにも「相見積もり」を指示されたり、受注して協力会社に発注するのにも専用のちょっと大げさな注文書注文請書を作らないといけないレベルの金額です。
そんなレベルのやりとりを現場でやる訳がない。
漏水して刻々と被害が拡がる状況にパニクってるのを良い事にそんな不当な料金を吹っ掛けるのは非道以外に言い様がないですね。

では本来の7万円が高いか安いかというと、これは微妙な気がします。けっして安くはない金額ですからね。
ビルメンの常駐現場ではこういう事態は通常の障害として対応するので特に料金請求はしません。こういう対応も常駐料金の中に含まれているからです。
しかしあえて臨時の自営作業として請求するとしたら、
パーツ代+(人件費2人×3,500円×掛かった時間1.5h)+養生費1,000円
で、「パーツ代+11,500円」位でしょうか。
document_mitsumorisyo
しかし、これはあくまで常駐する人間が対応したらという前提なので営業所などから作業員を派遣するとしたら交通費や事務手数料などで諸々加算されるので30,000円ちょい位になるのかなぁといったところでしょうか。
パーツ代はピンキリですが、パッキン位だったら200円いかなかったりするでしょうし、配管を取り替えるとかだったら高ければ10,000円行くかもしれません。
こればっかりはケースバイケースですね。

ちなみにウチでは見積もりを出す際にパーツ代をイジる事はありません。何故ならオーナーに見積書を出してその場でネットとかで調べられて
mensetsu_mensetsukan
ドコソコで買った方が安いじゃん、コレ高くない!?
なんて痛くも無い腹を探られる事になるからですが、確かに誠実ではないですねf^^;

ちなみにこの記事のコメント欄に
「元栓閉めて云々」
という話がありましたが、半分正解・半分不正解です。
給水配管から漏水しているのなら正しい処置です。
が、
その場合は自宅の水が全て使えなくなります。トイレの水も流せないし、シャワーも浴びれません。
トイレの場合ならフラッシュバルブやタンクの近くにマイナスドライバーで回せる止水栓がありますし、シャワーでもどこかにバルブがあるでしょうからソレを閉じましょう。
どこの家庭にも必ずある「止水栓」の場所や種類と重要な役割とは?
↑コチラに色々載っています。

では排水系統の漏水ではどうでしょうか?
何故なら排水は既に給水され、使われた水を捨てる系統なので給水を止めれば使われなくなるので確かにそれ以上新しい水による被害は発生しないでしょう。
しかし、それなら蛇口を閉めれば済む事で元栓まで閉める必要はありませんし、既に給水され何かに溜められた水を捨てれば被害拡大が再開します。
重要なのはどこが漏水したかを確認する事です。
キッチンの流し台のフレキ排水管が破裂したとかであれば、ペットボトルを輪切りにして上半分の切断面で排水を受け、その飲み口にホースを繋いで排水管の続きに排水する事で多少は時間稼ぎ出来ます。
たくさん流すと溢れてしまうので注意ですが。

給水系統でも排水系統でも配管の継ぎ目とかからなら、給水の場合は止水栓もしくは元栓を閉めた後に、水が落ちる所に吸水パットかバケツを置きましょう。雑巾を置いておくよりはよっぽど役に立ちます。
アカギ アクアボーイ(吸水バッグ) LH-1(10L) (450×350×4) 土のう バラ売り

そうした応急処置をした後で、アパートなどの借家なら不動産会社や大家さんに連絡業者手配してもらえば金も掛からないですし、持ち家の人ならgoogleマップなどで地域に根差した工務店を探して根本処置をしていただくのがベターと思います。
不用意にマグネット広告の会社に連絡はしないのが今回の事件の教訓ですね。
私もそういう経験がなかったので悪徳業者の温床になっているとは思いもよりませんでした(><)

今回のキーワードは止水栓・ホース・ペットボトルの上半分・吸水パッド

ではまた次回をお楽しみに~( ´∀`)ノ




現場がわかる!電気工事入門 ー電太と学ぶ初歩の初歩ー【電子書籍】[ 電気と工事編集部 ]

現場がわかる!電気測定入門 ハカルと学ぼう!測定のキホン 宮田雄作/著


電気工事現場代理人入門 ー香取君と学ぶ施工管理のポイントー (現場がわかる!) [ 志村 満 ]





 ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村