少し前に大きな地震がありましたね。
発生地点が東北で震度が大きかった事もあり10年前の震災を彷彿とさせられるものでした。

今回はビルメンと地震が発生した時の事を考えてみようかと思います。
地震

ビルメンは建物設備の保守を預かっている職務上、地震等の災害が収まってからソレに起因する設備の不具合や二次災害が起こらないように処置しなくてはいけません。

また、大規模災害などで非常事態が長く続くなら館内に居る人の為に館内インフラの維持をする必要があります。

それが所謂ビルメンの扱う
電気(通信含む)
給排水衛生
空調熱源設備
な訳です。
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ガスは?
と思われるかも知れませんが、これについてはガス会社から供給されない限りはどうにもなりません。
ガス検知器を使用して各ガス設備の漏れを確認して使用不可にするくらいなものです。


ビルメンにとって地震で最初に影響を受けるのは水関係です。
規模的にさしてビルにダメージを受ける程ではない地震でも貯水槽に水を貯めてれば当然揺れで水面が波立ちます。
過去記事でも書きましたが貯水槽は電極棒で水面制御(ポンプの運転や停止・警報)をしています。
そこに地震で水面が波立てば満水警報を司る電極に触れてしまい発報してしまう事があります。
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まぁこれは波立ちが収まれば良いですが警報履歴は残るので報告しなくてはならない関係上現地確認に行かなくてはなりません。
もしかしたら本当に何かの理由で溢れてたりでソコが水浸しになっている可能性もあるので希望的憶測で確認を怠れば責任問題です。

また、大きな地震ともなれば建物の各所に破損があるかも知れません。
そうなった時はビルの従業員は余震などを警戒したりで脱出は出来なくて当日や数日はビルに泊まり込む事もあるかも知れません。
そんな時に公共水道がダメージを受けて水が供給されなくなったら・・・・・・
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そんな時は可能な限り節水しなくてはすぐ貯水槽の水は無くなってしまいます。
なので貯水槽から館内に行く給水管のバルブを閉める等の対応が必要です。ビルによってはガス同様に緊急遮断弁で自動的に閉める機器を付けていたりもしますね。
水使用時に開放するタイミングなんかはオーナーさんと協議しつつ決めたり使用不可と触れ回ったりなど大規模地震時は積極的に動かなくてはなりません。
しかしトイレなどはどうしようもないので時間を決めて開放するなど対応するしかないでしょうか・・・。
走り回る

電気が生きているならこういう時にビルに中水設備があればトイレの水には困らないでしょう。
中水設備は元々排水の再利用を目的とした設備ですからこんな時こそ真価を発揮してもらわなくてはf^^;

他にも貯水槽が破損していたら可能な限り水を保持する為に隔壁で仕切られていて破損している側の連通管を閉じて流出するのを防ぐなどの対応が必要になってきます。
連通管
こうしておけば貯水槽の破損を塞げなくても隔壁で仕切られている側の水は最低限維持出来ます。

災害時の水関係に関してはこんなところでしょうか。
古いビルなら建物躯体からの漏水など日常的な障害の延長上にあるものが発生する事がありますが特殊なのはこんなとこだと思います。

どうだったでしょうか?
最近ちょっとネタ切れ感が出てきたので災害関係の各設備種類ごとに書いてみようと思うこの頃ですが、こうして書いてみると自分の訓練にもなってくるのでこういう事は積極的に書いてみようと思います。

ではまた次回をお楽しみに~( ´∀`)ノ




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