電気設備の年次点検においてビルメンがする事はせいぜい断路器やPAS・UGSの開放までで、メインの作業は低圧の分電盤の絶縁抵抗測定だと思います。
この作業では各回路の数値が基準値の0.1MΩや0.2MΩ以上であれば良いですが大体の会社では20MΩや50MΩとしてる所が多いんじゃないでしょうか?
しかし、少々低くてもあくまで基準値を下回らなければ特にどうともしてないのが普通だと思います。
ではその基準値すら下回ってしまったら?
今回はその事について書いてみようと思います。
何故なら今現場でその事が問題になっているからです。
年次点検ではPASやUGSを開放してから断路器を開放して短絡接地を取り付け、専門業者に受変電設備を引き渡して電気主任技術者が立会いを始めたら、ビルメンのメンバーはビル各所の低圧の電灯盤や動力盤の絶縁抵抗測定を始めます。
勿論、この時点では各分電盤の主幹ブレーカーは開放済です。
ここで主幹ブレーカー二次側を一括測定して基準値以上であれば良し、未満ならメガの針を当て続けて一個づつ小ブレーカーを開放して絶縁抵抗値が回復した所が不良回路という事になります。
取りあえずは記録して点検を終えますが、勿論このままにはしておけません。
後日その回路を調査してどの部分が良くないのか確認した上で是正しなければいけません。
さて、では調査する段になったとしてどうやって調査するかというと、まず図面を引っ張り出します。
竣工図の電気関係のが必要です。
配線図が載ってる物で、そのブレーカー回路が載ってる物ですね。
そしてそのブレーカーにはいくつ負荷があってどこをどう配線が走っているかを確認してスイッチや接続箇所を調べます。
そしたらスイッチ系統ごとに接続を切り離して、メガを掛けます。
絶縁抵抗値が回復しなければその切り離した系統は絶縁不良には関係なく、もし回復したらソコが絶縁不良のスイッチ系統という事です。
照明回路だとするなら勿論スイッチ一個で照明が一個という事は稀でしょうから、更に照明一つ一つ接続を切り離してピンポイントで絶縁不良個所を特定していきます。
根気の要る作業ですがこれをしないと是正を自営でやるにせよ協力会社に委託するにせよ先に進みません。協力会社にしてもらう場合は見積書も作れませんし、調査費も余計に掛かってしまいます。
竣工図の電気関係のが必要です。
配線図が載ってる物で、そのブレーカー回路が載ってる物ですね。
そしてそのブレーカーにはいくつ負荷があってどこをどう配線が走っているかを確認してスイッチや接続箇所を調べます。
そしたらスイッチ系統ごとに接続を切り離して、メガを掛けます。
絶縁抵抗値が回復しなければその切り離した系統は絶縁不良には関係なく、もし回復したらソコが絶縁不良のスイッチ系統という事です。
照明回路だとするなら勿論スイッチ一個で照明が一個という事は稀でしょうから、更に照明一つ一つ接続を切り離してピンポイントで絶縁不良個所を特定していきます。
根気の要る作業ですがこれをしないと是正を自営でやるにせよ協力会社に委託するにせよ先に進みません。協力会社にしてもらう場合は見積書も作れませんし、調査費も余計に掛かってしまいます。
そんなこんなでようやく絶縁不良個所が特定出来たら今度はその部分以外を結線し直して復旧します。
そこをどうするにせよまずは絶縁良好な所を普段通りに使えるようにしないといけないからです。ところでさっきから切り離すのなんのと言ってますが、これは各所にあるボックスを開けて接続をバラしているという事です。
所謂電気工事士の技能試験でリングスリーブや差し込みコネクタで接続されているのを外しているんですね。
差し込みコネクタなら電線を捻りながら抜いて、リングスリーブならペンチで切断してます。
勿論ブレーカーは開放してますが実戦でやるのは結構怖いものですf^^;しかも机の上じゃなくて天井の中だったり脚立登ってですからね。
閑話休題
無事に回路を切り離したら絶縁不良原因を探します。
照明器具等が破損していたり電線の被覆が傷ついていたり。
考えられる原因を見つけ出し処置を施します。器具の破損なら交換し、電線の傷ならケーブルを替えます。
設備員の技量でどうにもならないなら外注せざるを得ませんがそれでも可能であるなら自営でなんとかするのが常駐する事の意義でしょう。
原因に対処出来たら全体の回路に繋ぎ直してメガを掛け絶縁抵抗値が基準値以上になったら晴れてブレーカーを投入して処置終了です。
この後は復旧の報告書を契約先に提出してめでたしめでたしです。
外注してたら計上書類処理が待っていますが・・・・・
ちなみに私の現場ではある程度までは不良回路が絞れましたが図面が不正確で躯体の中の配線がどう部屋に入って分岐してるのかが判らなくなってしまって完全手詰まり状態で頭を抱えています(><)
どうだったでしょうか?
これらの問題は第二種電気工事士の技能試験や配線図問題の応用を現場でやっているようなもので複線図を書いたり、電線を追って行ったりと作業自体は割と楽しいです。
ただまぁ、高所作業にもなるので安全対策はしっかりやらないと最悪命に関わるので油断は出来ませんが。
資格勉強が身になっているとこういう時に嬉しいものですね。
ではまた次回をお楽しみに~( ´∀`)ノ
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